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2006.10.04

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世界マスターズ自転車競技大会優勝しました! 丸山繁一

UCIマスターズ自転車世界選手権スプリント優勝報告!9月10日~16日、イギリス・マンチェスターで開催されたUCIマスターズ自転車世界選手権に参加しました。

今回は、スプリントの連覇、750mTT、3000mパーシュートおよびチームスプリントの4種目に出場し、できれば750mTTの優勝も、と挑んだ。
そして、毎年マンチェスターで開催されていたこの大会が、来年からはオーストラリア・シドニーで開催するので、優勝してイギリス現地の友人と所属チームに恩返しする。そんな意味がある大会にもしたいと思った。

9月7日木曜日の夜、マンチェスターに到着する。今回のメンバーは、昨年とほぼ同じメンバー、羽鳥さん田沼さん濱田さん初出場の和地さん、そして現地通訳の由美さんの6名で望む。

マンチェスター空港に無事到着したものの・・・私の荷物が出てこない!
自転車だけでなくスーツケースまで!!いきなり ガぁーんと!!!
航空会社と話をして、翌日の11時にホテルに届く約束をして、ホテルに向かった。その夜はメンバーのジャージを借りて一晩すごした。

翌日。荷物の到着を待つが・・・約束の時間に届かない。仕方なく通訳や友人を通して航空会社に連絡してもらったが、暖簾に腕押しで、挙句の果てにどこにあるかわからないとまでいわれ、やむをえず、空港まで直談判しにいった。
行って驚いたことに、荷物は届いており、倉庫に保管してあった。何で連絡してくれないのか?あまりの誠意のなさに唖然とし、怒りがこみあげてきたが、友人たちのフォローで爆発もせずに荷物を受け取ってホテルに帰ることができた。

土曜日の朝からトレーニング開始!順調に仕上げようと思ったが、のどの調子が おかしくなっている事に気付き、「まずいかなっ!」(月・火曜日に狙っている種目があるのに)案の定、次の日曜日には、しゃべりすぎたせいか、ガラガラ声になってしまった。その夜、参加したメンバーと相談し、確実に世界チャンピオンになることを考えて、泣く泣く賭けていた750mTTをやめることにした。

翌日。欠場した750mTTを観戦しながら、「出たかったなー」と、ちょっと後悔があったが、その分、火曜日のスプリントで爆発することを心に誓った。

さぁ~スプリント出場の火曜日。「もちろん優勝する!」と、みんなに約束をしてウオームアップに入る。
昨年は、追う立場で気持ちは楽だったが、今年は追われる立場。連覇のプレッシャーか何だかわからない緊張感があった。

さてスプリント予選200mTT。出発前の合宿では10秒8を出せていたので、それなりに走れると思って望んだ。
出走人数は、私のカテゴリー40~44歳が一番多く、32名のエントリー。決勝までストレートで勝ちあがっても4回勝たなくてはいけない。最悪を考えれば7回走るので勝ち上がりも慎重に考えていきたい。出走はディフェンデイングチャンピオンなので、最終出走だ。次々と選手のタイムが発表される。さぁ~出番!!何かいつもと違う緊張を感じ、少し力みが入って出走!!タイムは、11秒200。3位通過であった。この着順は、対戦が得意な私にとって、まずまずであった。
今回の作戦は、すべてのレースにおいて圧倒するレース内容を考え、チャンスがあれば、どこからでもいく積極策だ。

1回戦。3人対戦で、最終ホーム、自ら一気にダッシュして先行逃げ切り。うまくいった。

2回戦。同じ作戦でもう少し早いスパートで先行逃げ切り11秒342。スプリントラウンド世界記録11秒338に迫るタイム。調子がいい!!

3回戦。昨年4位の選手との対戦。先行されたものの慌てずバックで捲くり快勝!この猛追撃した3回戦のタイムは11秒284!世界新記録と表示され、思わずガッツポーズ!!力まず落ち着いて集中したときにタイムは出るもんだなと感じた。

セミファイナル。ここから2人対戦。相手は、こちらも先日200mTTで世界記録を出したアメリカ人選手。わくわくしながら対戦に挑んだ。自分のほうが勢いがあり、世界記録が自信につながり、自分のペースに持ち込み快勝!いよいよ決勝戦だ!

ファイナル。相手は2002年の決勝戦、写真判定で1本とられた南アフリカ選手だ。私の作戦はもちろん先行逃げきり!スタートラインに立ったとき、ペーサーの田沼さんの気合をもらい、連覇に向けて発進した。
自分の思う先行はできなかったけど、慌てずに捲りで決めて、昨年に引き続き優勝!!通算3回目優勝!!おまけに世界記録までついてきた。

表彰台では、みんなが助けてくれた金メダル。そして連覇と感謝の気持ちが心を満たし、君が代を聞いた。

表彰でいただいた花束は、昨年お世話になった現地の友人の子供さんにプレゼントし(昨年も今年も渡すと約束し実行でき)さらに観客からたくさんの拍手を頂いた。

スプリントが終了し、金曜日までの2日間は サポートに転身し、仲間の応援にまわった。サポートの合間に2005年、ロスアンジェルス世界選手権スプリントチャンピオンのイギリス代表ビクトリア ペンデルトン選手がピットに遊びにきてくれた。しかも、手作りケーキの差し入れとプレゼントまで頂いた。彼女との会話のなかで 「次は、3000mパシュートに出る!」と伝えたら、「えっー!エントリー間違ったの!?」スプリントチャンピオンなのに??彼女にとっては冗談に聞こえたようだ。

翌金曜日、気持ちを選手に戻して3000mパシュートに出場。4組目に出走し、昨年より3秒短縮し、ベストタイムを出した。満足いく結果であった。

そして、大会最終日。今回マスターズ参加メンバーで構成したチームスプリント(羽鳥選手、田沼選手と私)に出場。コンビネーションは合宿で1回だけ足合わせをした。完壁だ!?!?
このチームスプリントは、日本代表ナショナルチーム!とはいかずに、好意にしてもらっているイギリス国内チームの名前を借りて、「シュラップ・ジャパン」で出場した。
大会サイドの粋なはからいで、イギリス本国シュラップチームとシュラップ・ジャパンの対戦となった。気合が入ってスタート、コンビネーションも、ばっちりの激走だったが、負けてしまい7位だった。

チームスプリントをもって、私のマスターズ出場種目すべて終了!!
過去のレースを思い出しながら途方にくれて観戦。そのとき、仲間の和地恵美さんが、2000mパシュートで優勝!最後にもう一度、君が代を聞くことができて本当に嬉しく、目頭が熱くなった。

私は、ここマンチェスターで3個の金メダルと1個の銀メダルを獲得した。これも、皆さんのサポートのお陰だと思います。みんなで獲った財産だと思います。本当にありがとうございました。
まだまだチャレンジはマンチェスターからシドニーへと続きます。初心を忘れず挑戦します。今後もご理解の上サポートよろしくお願い申し上げます。

丸山繁一