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2007.05.08

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チャレンジ・ザ・オリンピックに行ってきました! 和地恵美

チャレンジ・ザ・オリンピックで得たもの4月29日、日本CSCにある250バンクにて、チャレンジ・ザ・オリンピックが開催されました。一週間前の実業団記録会では、一月末に傷めた股関節がどこまで治癒しているのか打診しながらの走りでした。幸い、冷やせば痛みは1〜2日で無くなったので、思い切り踏み込んでも大丈夫、という手応えを得て参加しました。
今回の目標は・・・ ①200FF……怖がらずに上から掛け下ろす
 ②500TT……DHバーを使う
 ③3000IP……ペース配分を考えて、4分20秒台で走る  
でした。

これはチャレンジに出場する選手の目標ではないだろう、とお叱りを受けると思いますが、春先から本格的なバンク練習を初めた私にとって、クリアしなければならない初歩のステップです。

250バンクで上まで登れたのは、10日前、記録会に先立って参加した合宿で、恐る恐る走った成果です。加速の仕方、ラインの取り方など仲間の走りを見ておおよそ掴めても、自分が走るのは大違いです。まだ前走者にぴたりと追走できない私は、思い切りの良い走りができるわけもなく、当日を迎えました。

結果は13秒829。上から掛けたにもかかわらず、昨年12月の大会で、恐がりながらブルーラインから掛け下ろした時よりタイムが悪く、特に加速のタイミングが遅すぎたと感じました。

500TTは、風が多少強くてもDHバーで行くと決めていました。去年の大会で、50~120mの加速地点で、膝でパットを蹴り上げてしまい、ハンドルがグラついた経験から、使用を逡巡していたのです。心配で思いっきり踏み込めず、有利なはずのDHバーでも41秒もかかっていました。
そんな気持ちから、実業団記録会でドロップハンドルを使って走ったら、北見先生から「何を考えてるんですか!?さらに上を狙うなら・・・」と猛反対されました。そこで、タイムより日本一カントのきついバンクにDHバーで挑戦し、克服する方を選びました。
対策として、パットを羽根型から小判型のものに換えて膝との間隔をより広くし、それに伴ってポジションも多少変えました。これで大丈夫、と何度も自分に言い聞かせてスタート。結果は39秒798。決して褒められたタイムではないですが、この先どんなバンクでもDHバーで走れるという自信を持てたのは大きな収穫でした。

3000IPは、それまで全く走り方が解かっていませんでした。最初スピードに乗せたら、あとは我慢あるのみ!という走りだったのです。ですからいつも2000mを越えた辺りからさっぱり脚が回らず、タレにタレて4分30秒かかっていたのでした。今回、北見先生が目標を4分20秒に設定し、ラップタイムを計算して、それに合わせて走れるよう頑張りました。反対側からスタートする石井さんは、4分10秒台を狙っている選手なので、1ラップはおろかヘタすると2ラップされかねない状況です。とはいえ焦らず、最初は押えて、と何度も繰り返しながらスタートしました。
2周目までのラップタイムは、それでも速すぎ!でも、今までのような乳酸が一踏み毎に蓄積していく感じは無かったので、ラップを読み上げてくれるチームメイトの声を頼りに走りました。

結果は自己ベストの4分18秒630。公式記録ではないけれど、怪我で練習が滞ってしまったことや、春先であることを考えると、ベストタイムは大変嬉しかったです。いろいろサポートして下さった先生はじめ阿部ことみさん、チームメイトに感謝です。 

さて、今大会では日本を代表するスター選手の走りを間近で見られたこともいい経験でした。
女子の和田見選手のIPは、無駄な動きがなく、綺麗に軌跡を描いていて、そのパワーとテクニックに感動しました。4分0秒台を出す走りは、強さと美しさを兼ねていました。
男子の200FFも見応えがありました。10秒622を出した永井選手の走りは、駆け下ろす10m手前で見ていました。他のどの選手より、膝を引き付ける動作が大きく、速く感じました。北見先生が「この選手は、パワーがありそうに見えないのにいいタイムを出す。それだけ脚が綺麗に回っているということですよ」と解説して下さるのを聞き、引き足を意識している競輪選手の中にあって、抜群にその技術が優れているのだと納得しました。普段の生活では引き足を使う場は殆ど無いので、その意識付けと強化トレーニングを、今まで以上に頑張ろうと思いました。

私は下位の選手ですが、出場させていただき大変有難かったです。得たものは多く、これからのパワーを充填できました。シーズンは始まったばかり。歩みは遅いですがステップを一つずつ確実にこなしていきたいと思っています。
これからもどうぞ宜しくお願いいたします。