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パーソナルトレーナーで私たち、変わりました。【Tarzan 2004年2月11日号】

アテネ五輪出場を目指して4年間、力をつけました。太刀川麻也 自転車競技短距離選手

 

太刀川麻也さんが、パーソナルトレーナーの北見裕史さんの指導を受け始めたのは大学2年の時。所属している自転車競技部の監督から“4年後のアテネを目指すために必要なことだから”と紹介されてトレーニングを開始した。

「それまで自転車部では、タイムの近い人と競い合えばそれで練習になるんだと思って、テクニックの練習ばかり連日やってました。自分で課題と思う点だけを誰かに学んだり。ところが北見さんに指導を仰ぐと、課題だなんて思っていない基礎まで鋭い指摘が入るんです。“ハンドルの握り方が悪い”とか“ペダルの踏み方が違う”とか(笑)」

日本代表に選ばれるほどの選手であっても、基本から客観的に洗いなおされた。

それだけではない。

「“まず体力が課題だ”と、最初の半年はウエイトトレーニングばかり。重いものを持ち上げたりして、自転車競技にどんな効果があるんだろう?と、よくわからないまま続けてみたんですが、半年後には走り方に力強さが出たのを実感。タイムが安定してきたことがうれしかったですね。」

競技テクニックを本格的にトレーニングし始めると、以前との違いがより明らかになった。トレーナー北見さんは語る。

「最大筋力、瞬発力、持久力などが上がったため、競技テクニックの向上が容易になりました。最初の半年でカラダ作りをしたことが、パフォーマンスを高める上で非常に役立っています。」

ウエイトトレーニングは以後も継続。その他にプログラムを組んで、写真のようなトラック練習、一人で長距離を走るロード練習、クルマを追走するカーペイサーなど、いくつものメニューをこなしている。太刀川さんによると、「試合が近づくと、朝5時45分に茨城県の取手に集合して、8時までトレーニング。休息を取って、午後2時から5時までトレーニングをします。試合が終わったら1ヶ月ぐらい会わないこともありますが、プログラムの実施状況はメールで連絡していますね。」

研鑽の甲斐あって昨年は全日本アマチュア選手権で優勝(500mタイムトライアル)。アジア選手権でも優勝(チームスプリント)。勢いに乗り今年のオリンピック枠を獲得すべく、4月のアジア選手権に向けて日々、パーソナルなトレーニングを実施している。